FLEXIBLE (フレキシブル) モデル 徹底解析

あまり天気も波もパッとしない GW前半いかがお過ごしでしょうか

今日は、HOBIE から今年リリースされたNEW MODEL
"FLEXIBLE" (フレキシブル) モデルを徹底解析しライディングインプレッションもお届けします

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このモデルは、HOBIE の クラッシックノーズライダーにカテゴライズされ、
最新デザイン満載にして、過去最高のノーズライド性能を誇るモデルに仕上がったおります

詳細を見てみましょう
ロッカーです
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ノーズライダーとしては、程よいロッカーですが特にテイル部はロッカーが強くなっています
いわゆるリバースロッカーです。 

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そして、ボトムのコンケーヴはご覧のように、しっかり入っております。
このコンケーヴが、ノーズライド性能を最大限に引き出しています

そしてレイルです
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センター付近は質実剛健とでも言いましょうか、王道の50/50クラッシックソフトレイルです。
このレイルは水をデッキ側に巻き上げやすいという利点があります。

ですが、テイル側のレイルは特に薄くテーパーされたアップレイルをしています。
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このレイルがターンを楽にしますね。
これはアンクルバック2と同じ原理です。

もう一度、真横からの絵を見ていただきますと
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先日Zeppelinモデルでも書いたのですが、このFLEXIBLEも同じで
センター部分の厚さはしっかりあるのですが
ノーズとテイルがかなり薄くシェイプされています。
ステップデッキを採用し、ノーズとセンターと、テイルのボリュームを制御しています
ノーズが薄いということは、自然にノーズエリアのレイルが薄くなり
ノーズライディング時のレイルが波にがっちりはまって、安定感が非常によくなります
そしてもう一つノーズが薄いと、ターンをするときに、前方が軽くなるので、
ターンが楽になります。
またテイルが薄いということは、ターンの時にテイルが沈みやすくなりターンが楽になります
なのにセンターは浮力を持たせ、走りを良くしています。

そして、このモデルの最大の特徴はテイルです
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ご覧のように、デッキ側をへこませています
これは、ノーズライディング時に先ほどの50/50レイルにより巻き上げられた水が
テイルに流れるときに、その水を横に逃がさないで、しっかりと水を集め、
テイルの上にマックスに水をとどめることができるのです
その結果何が生まれるかというと、もちろんテイルを上から抑え込むので
ノーズがリフトするのです。
しかも、次の写真のように
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70年を誇るHOBIE史上、最大のテイル幅を有する、スーパーワイドテイルなので
その効果は予想以上となっています

ノーズの幅とコンケーヴで、ノーズエリアの浮力をだし
そしてテイルエリアでまでこんな仕掛けでノーズライディングをしやすくしてくれているんです
波にセットした時のノーズライディングの固まりは半端ではありません。

そして、これだけなワイドなスクエアーテイルは、どうしてもターンしにくくなってしまうのが世の常です。
ですが、次の写真を見てください
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ボトムから見たテイルです。
ただの VeeとかRoll とかではなく、もう球体の一部のようなラウンド形状をしています。
このボトムがテイルエリアのコントロール性能を素晴らしく引き出しています。

テイルが細くて、この形をしていると、ふらふらしてしまいますが、
このテイル幅があるので、安定感とターン性能を両立させているんです。

ターンの時は、テイルを踏むと、予想以上に素直に回り始めます。
このラウンド形状のボトムをなめるように回転していき、
ワイドに張り出したスクエアーテイルの角が、最後に引っかかってくれて
一気に返ってくれます。
その回転性の良さが、その次のノーズライディングへのアプローチである
セットにつなげやすく、そのまま、レイルをセットして、ウォーキングへと導いてくれます。

このターンの感じは、アンクルバック2 よりもしっかりとしたターンができます。

上記に説明したすべてのディテールが
ノーズライディングの異常なまでの安定感と、ターンやコントロールも非常にしやすい
という両立のために開発された、最新モデルなのです。

もう一つ、これだけノーズライディング性能がいいボードは
とかくパドルが遅い、とか、テイクオフが遅いというボードになってしまいます
が、しかし、このフレキシブルは違います。
先ほど説明したロッカー具合や、フォイルドデッキでの浮力コントロールがされていることが
その要因なのですが、それ以上に、
このようなノーズ性能を第一に考えたクラッシックノーズライダーには、稀有な
スライトリー ピッグ 形状をしているのです。
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通常、ノーズライドの性能を良くするには、単純にノーズの幅を大きくすれば
沈まないんじゃないかと考えがちです。
確かにその通りです。
ですが、そうすることのデメリットとして、ノーズに抵抗が大きくなるので
走りが悪くなり、結果パドルは遅い、テイクオフが遅いというボードになりがちです。
ですが、このフレキシブルは、王道のノーズライダーなのにPIG形状をしている
ここが隠れキャラてきな秘密です。
そして、その先、PIG形状なのに、ノーズライド性能が最高にいい。
という矛盾をやってのけたのです。


見た目でやられ、乗ってみると、もっとやられます。
やばいです!
20年ほどHOBIEのインポートをしていますが
この衝撃は過去に何度もありませんでした。
タイプは全く違いますが、TylerのBar Of Soapに乗った時に近い、衝撃があります。
あの時初めての4フィート台に乗ったのに6フィート台のボード以上にテイクオフが速く
超高速で走ることができました
この衝撃に近いものを感じました。
70年の歴史のあるHOBIEには数々の名ボードが残されています
何年か後に振り返ると、このフレキシブルモデルは、そんな歴史の中の一ページを刻む
名ボードになることは間違いありません。

ぜひ、この進行中の歴史を体現しに、SHOPへお寄りください!!


現在下記9’6”が3本在庫しております。

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ウエットオーダーフェアーも、残すところあと一週間です。
オーダーお待ちしています。

このブログをもちまして平成を締めさせていただきます
明日からは令和ですね。
あらたな気持ちでのぞみましょう!!!

Masa















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