HOBIE ニューモデル Buckster バクスター
今回のカリフォルニアからのボードの入荷で
2017年のニューモデル Buckster (バクスター)が入荷しました。

デッキパッチ、バットマンです

フィンボックスパッチもバットマン
クールです。
このモデルはHOBIE史上もっとも最強のノーズライダーである、
UNCLE BUCK をシグネチャーモデルにもつ Bucky Barry
の最新のシグネチャーモデルです。
つまりアンクルバックの弟分的な存在になります
ですが、まったく違うタイプの弟分となっております
アウトライン
アウトラインの特徴は、勿論ピンテイル。
このピンテイルは少し細めのピンテイルで、
テイルをしっかりと踏み込むことなく、ターンが可能になっています
そしてノーズは、アンクルバックよりも細めで、One Fin Pinよりちょい太めです。
そして、全幅も9’6”で23”と、広くなく、狭くなく。ちょうどいい感じです
ボトム

ノーズはコンケーヴがセンターまでしっかり入っています
これがノーズ性能を引き出しています。アンクルバック仕込みのテイストです

そして、センターよりテイル側はゆるいVEEで、扱いやすくデザインされています
ロッカー

右がテイルです
ここはアンクルバック2と同じロッカーを採用しています
つまり、ノーズロッカーを少々落とし目で、テイルロッカーを強くしています。
このため、ピンテイルなのに、走りが良く、テイクオフも早い。
そして、テイルを踏むとノーズが持ち上がり、ターンが非常に切れる
という性能につながっています
レイル
このボードの最大の特徴はこのレイルです。
ボードのノーズ側は非常にクラッシックな50/50レイル

そしてセンター付近は60/40程度のクラッシックなソフトダウンレイル

このあたりは、テリー・マーチン仕込みのレイル感で薄めのソフトレイルになっています
ゲイリー・ラーソン、さすがです。
そして、テイルの方に向うにつれどんどん落ちていき、
テイルエンドはエッジがギンギンに効いています

ボトムから見ると

このエッジが最大の特徴です。
クラッシック風なディテールに、このエッジが加わることで、
いろいろな性能が生まれます
まずは、ピンテイルなのにターンが切れるということ。
ピンテイルの特徴である、ターンの始まりが早いが、後半が伸びてゆるいターンになってしまう
という性能を、このエッジで打ち消しています。
切れ切れで、ドライブの効いたターンが可能になっています。
そして、エッジ効果の二番目は、ノーズライディングの時に感じます
それはエッジになっているので、水の流れが、下の図のようになります

そうです、水がデッキ側へ流れ、レイルがクサビのように波の中へどんどん入っていくのです。
このことで、ピンテイルなのに、波の高い位置をキープできて、
なおかつノーズライディング時に、波からテイルが抜けてしまうことを防いでいます
その結果ノーズ性能が非常によくなっています。
とかくピンテイルだと、ノーズライディング時にテイルが抜けやすかったり
テイルのエリアが小さいので、上に乗る水の量も少なく、テイルのホールド感が損なう感じを受けますが
このボードは、このエッジで、それを打ち消し、ピンテイルの弱点を上手くカバーしています。
上記ののすべてから、生まれてくる性能は、
まずパドルは楽です。
テイクオフは早めです。というか、厚めのセクションでテイクオフするボードです。
ターンはピボットというよりも、半径は小さいですが、スピードのあるドライブターンが可能です
ですが、ロッカー感の影響で、あまりレイルを長く使ったドライブターンではなく、
テイルを使ったドライブターンをすると非常にいい感じです。
とっさのターンも非常に返しやすいです。
そして、特筆すべきはノーズライディング性能。
何となく動きの方が良いボードのように見えがちですが、
上記に説明した全ての内容から生まれるノーズライディング性能が
非常に良いです。
想像以上の、予想以上の、ノーズライディング性能です。
長時間ノーズにステイできます
ここがアンクルバックの弟分と呼ぶにふさわしい部分だと思います。
乗っていただいた方からは
ターンが物凄くしやすい。とか、凄く動くね~
とか、ノーズが予想以上に良くて驚いた、とかいう声を頂いています
私も、この両方を非常に感じています。
一言でいうなら
アドバンスト・クラッシック・ピンテイル・ノーズライダー
という表現がふさわしく、クラッシック・ピンテイル・ノーズライダーを進化させてしまった感じです。
もうひとつ言い方を変えると
HOBIEの各モデルをご存知の方向けに表現しますと
One Fin Pin にエッジを付けて、テイルのゆるさ、不安定感を解消し、しっかりとしたターンを可能にした感じ。
または、Colin Vintage Pin Tailのロッカーを抑えて、走りを非常に良くした感じ。
またはピックルモデルをもっとクラッシック風にした感じです。
もう少し乗りこんで、またレポートします。
Masa
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