TRANSITION

Tyler Warren がシェイプする 
HOBIE NEW MODEL 
Tyler Warren Pig  “Transition”

Tyler が削るPIG ではあるが、そんじょそこらのPIGとはわけが違うんです。

アウトラインはこちらです
TRANS OUT
SALINASが四角いボードだとしたら、こちらは丸いボードです。
ディメンションはこうです。

ノーズ幅 17 1/2 インチ
最大幅  23 1/8 インチ
テイル幅 15 3/4 インチ
テイルエンド幅 3 3/4 インチ

この数字だけ見ても分かりにくいので
HOBIEの 似たようなモデルの
Retro Classic とOne Fin Pinの数字を記します

ノーズ幅 
Retro Classic 17 1/2
One Fin Pin 18

最大幅
Retro Classic 23 1/4
One Fin Pin  23 1/2

テイル幅 
Retro Classic 14 1/2
one fin Pin 15 3/4

テイルエンド幅 
Retro Classic 5 1/4
One Fin Pin 0

ということは、
ノーズ幅はRetro Classic と同じで、OneFinPinよりも狭い
テイル幅がRetro Classicより広く、 One fin pinと同じ
テイルエンドは Retro Classicより狭い ということです。

どういうことかと言うと、全体的には細く、最大幅がかなりテイルよりにあるが
テイルエンドはスモール、ということです。
これがPIGたる所以です。
PIGはというと、テイルにボリュームがあり、ノーズは狭く
テイルよりに乗って、スピード感と、グライド感を楽しむもので。
ノーズライディングは難しいボードでした。

しかし、このTylerが提唱するPIGは通常のものに比べ、ある部分が違います。
それは、ノーズ性能です。
通常のPIGはどちらかというと、ノーズがかなり細く、とんがった感じが多いと思いますが
このTransitionは、細いながらもラウンデッドスクエアーノーズです。

ボトムを見てみましょう
TRANS BOTTOM
ボトムには、通常のPigには無い、ノーズコンケーブがしっかりと入っています。
このあたりに、彼のノーズへの飽くなき追求心が見て取れます。

そして、センター付近は、またもやトライプレーンです。
トライプレーンとは、レイル付近とセンター付近のボトムデザインが3通りあるということです。
簡単に行ってしまうと、台形のようなかんじになっているのです。
これは、この3面どこを使っても滑走瀬能に優れるという利点があります。
その結果、高いスピード性能が得られるということです。
ノーズエリアのコンケーブも、このトライプレーンの中にコンケーブというかんじになっています、
PIG特有のスピードを、コンケーブで殺さないようになっています。

そして、テイルエリアのボトムは、コンベックスです。
高いグライド性能が得られます。

ロッカーを見てみましょう
ノーズ
trans nose

下は参考までに Retro Classicのノーズロッカーです
retro nose


テイル
trans tail

また下は参考までに、Retro Classicのテイルロッカーです
retro tail


ご覧のように
Transitionは Retro Classicよりも
ノーズロッカーを抑え、テイルロッカーが少しきつくしています。
これは、ノーズ性能とスピード性能を考慮した結果です。


まとめますと
TransitonはPIGにノーズ性能を与えてしまった。
PIGの難しさを、乗りやすさに変えた。
ドリームボードです。

最後に、命名についてです。
Transition という名前、ちょっとピンとこない人も多いはず。
Transitionというとロングからショートへ移行する、70年代を思い浮かべる方も多いはずですが
このTylerが言うTransition は、60年代中盤にかけた時代です。
50年代後半から60年代前半は、ハングテンのようなしっかりとしたノーズライディングは
流行っていなかったんです。とにかくスピードとグライド感を追求していました。
しかし、60年代の中ごろになると、ノーズライディングがカッコイイ的な、
流行がやってきました。そして、猫も杓子も、ノーズライディングという時代に
なったのです。 Tylerはこの時代のことを Transition と言っているんです。
そして、このボードには、その両方の性能を与えてしまったため、
モデル名を Transition ということにしたのです。


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Masa






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